~KissHug~
帰り道
千鶴が私を待っていた。

「聞いていい?」

「なに?」

「芳樹とどうなってるの?」

「別にどうも?」

千鶴の美しい巻き毛がフワフワ揺れた。

「芳樹が何?」

「違う学校の子と一緒にいたから・・・・」

「あ、そう…」

千鶴のいいたいことはわかっていた。

「別れたのか
つきあてるのかわかんない。
自然消滅みたいな感じなのかな。
あえて聞いてないから。」

「あなた強いんだ」


「強いんじゃないわ。
運命には逆らえないから」


「芳樹とは住む世界が違ったかも
知れない」



そう自分にも言いたかった
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