檻の外へー極道なんて、大嫌いー
時計の針が日付を跨ぎ、午前零時を過ぎた。
若と兄貴の大樹が戻ってきたが、玲美はまだピクリとも動かない。
一日中ずっとそばにいた俺だが、彼女の呼吸が先ほどから少しだけ浅くなっている気がして、胃のあたりがキリキリと痛んだ。
「……丸一日経過してもこのザマか」
若が鋭い眼差しで玲美を睨みつけ、苛立ったように煙草の煙を吐き出す。隣に立つ兄貴も、眉間に深い皺を刻んだまま口を開いた。
「若、いくらこの本邸の設備が整ってるとはいえ、もう限界っす。組専属の医者を呼ぶか、いっそ夜逃げ覚悟で病院へ……」
「馬鹿野郎。今のあいつの体に、俺ら以外の人間が触れる理由がどこにある」
若の拒絶は即座だった。だが、彼が玲美の細い肩に置いた手は、震えるほど力強く彼女の体温を確かめていた。
そんな張り詰めた空気の中だった。
「……やばい……」
かすれた、少女の声。
俺たちの心臓が、一瞬で跳ね上がった。
ベッドの上で、玲美の長い睫毛がゆっくりと震える。彼女はまだ夢の中のような、虚ろな瞳のまま、それでも何かに取り憑かれたように言葉を紡ぎ始めた。
若と兄貴の大樹が戻ってきたが、玲美はまだピクリとも動かない。
一日中ずっとそばにいた俺だが、彼女の呼吸が先ほどから少しだけ浅くなっている気がして、胃のあたりがキリキリと痛んだ。
「……丸一日経過してもこのザマか」
若が鋭い眼差しで玲美を睨みつけ、苛立ったように煙草の煙を吐き出す。隣に立つ兄貴も、眉間に深い皺を刻んだまま口を開いた。
「若、いくらこの本邸の設備が整ってるとはいえ、もう限界っす。組専属の医者を呼ぶか、いっそ夜逃げ覚悟で病院へ……」
「馬鹿野郎。今のあいつの体に、俺ら以外の人間が触れる理由がどこにある」
若の拒絶は即座だった。だが、彼が玲美の細い肩に置いた手は、震えるほど力強く彼女の体温を確かめていた。
そんな張り詰めた空気の中だった。
「……やばい……」
かすれた、少女の声。
俺たちの心臓が、一瞬で跳ね上がった。
ベッドの上で、玲美の長い睫毛がゆっくりと震える。彼女はまだ夢の中のような、虚ろな瞳のまま、それでも何かに取り憑かれたように言葉を紡ぎ始めた。