悪霊配信アプリ
死ぬ気も失せたし早く公園へ行って汚れを落としてしまいたかった。
できるなら、さっきまでの忌々しい記憶と共に。
「泣いてる」
男が私を指さして言うので驚いて自分の頬に手を当てた。
確かに頬が濡れている。
泣いてなんかいないと思ったけれど、知らない間に涙がこぼれていたみたいだ。
私は慌てて手の甲で涙をぬぐった。
「死にたいくらい嫌なことがあったの?」
「別に」
あったとしてもこの男に話す理由なんてない。
だから手を振り払って逃げようとしたのだけれど、今度は体から力が抜け落ちていくような感覚に囚われて立ち尽くしてしまった。
掴まれた腕から力を奪い取られているような気がする。
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