札束でビンタから始まる怪力令嬢の勘違い契約結婚~お飾りの妻は最高です~
エリーは声を荒げているが、もとはといえば夜にこれを着るように促したのは彼女だ。
オリヴィアはまったく意味がわかっていない。
エリーがオリヴィアにガウンを着せた。

(これ、重くて動きにくいからあまり好きじゃないのよね……)

影蜘蛛たちの背後からアイナスがひょっこりと顔を出す。
彼とも久しぶりに顔を合わせたような気がした。


「オリヴィア様は今日もお元気そうですね」

「アイナスさん、ロベール様はどこにいるのかしら……?」

「二週間前より急なお仕事が入り、王都におりますが……まさか知らなかったのですか?」

「あっ、えっと……!」


自分のせいでロベールがどこかに行ってしまったと思ったが、そうではなかったようだ。
アイナスの視線がエリーへと向かう。


「私は二週間前の朝、きちんと申し上げました」

「ん……?」

「オリヴィア様も頷いていたので、てっきり理解されたものだと……」


オリヴィアは二週間前の出来事を思い出す。
アリスに紅茶をかけられて、ロベールにベッドに押し倒された日のこと。
夜になり戦闘服を着て待っていたが、そのまま寝落ちをしてしまう。

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