札束でビンタから始まる怪力令嬢の勘違い契約結婚~お飾りの妻は最高です~
想像だけで大興奮のオリヴィアは、トロンととろけた瞳でロベールを見つめ返す。
彼のことなど目もくれずにあることを想像して悦に浸っていた。
ツーッと口端からよだれが伝いそうになり、こぼれないように舌ですくう。
唇を撫でるように舐めたことで、より扇情的になっていることにも、ロベールが食い入るようにこちらを見ていたことにもまったく気づかなかった。
「我慢できません……!」
次の瞬間、ロベールの体が離れた。
彼はこちらに背を向けて、口元を手のひらで押さえているようだ。
(もしかしてよだれが垂れそうなのがバレた!? それとも……匂ったとか?)
彼が見ていない間にゴシゴシと口元を拭った。
自分の匂いを嗅いでみるものの、石鹸のいい香りしかしない。
「どういうつもりだ……誘っているのか?」
「…………誘う?」
オリヴィアは言葉の意味を考えてみるものの勝負のことだと思い、大きく頷いた。
「もちろん誘ってますよ!」