札束でビンタから始まる怪力令嬢の勘違い契約結婚~お飾りの妻は最高です~
(人数は……二人。下手に動くのは危険だわ。あの子たちに危害を加える可能性だってあるもの)

すぐに子どもを連れて逃げ出そうとしたが、彼らが安全に逃げ出せることが一番大切だと思った。
それに十人ともなれば、さすがに守りきれる自信がない。
今は子どもの安全を優先するべきだろう。
とりあえずは荷馬車が停まるまでは、大人しくするしかないと中に戻る。

山道は荒く子どもたちの体力を削っていく。
長い旅だったのか、ろくに水分や食べもの与えられていないのか一部の子どもたちはかなり衰弱しているような気がした。

──カサッ

どこかから聞き覚えのある音が耳に届いた。
それに急に街に行こうと誘ってきたロベールの言葉が頭を過ぎる。
もしかしたらこれはロベールによって仕組まれたことなのかもしれかい。

(なるほど……最近、欲しいものを聞いてきたのは仕事のためかしら。そしたら多少は好きに暴れても問題はなさそうね)

両手が自由になり、子どもたちを守るためにオリヴィアがやることはただ一つ。

(さて……反撃の準備をしますか)
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