札束でビンタから始まる怪力令嬢の勘違い契約結婚~お飾りの妻は最高です~
この笑顔を見ていると、彼らを救えてよかったと思う。
みんなペロリと肉を平らげて、おかわりの肉を焼いていく。
その間に野草に塩を振って、子どもたちにも分けていく。
そしてオリヴィアは肉塊の真ん中に骨を刺して、しっかりと火が通るように焼いていた。


「お姉ちゃん、ずるーい!」

「おっきいお肉!」

「み、みんなの分もまだまだお肉はたくさんあるから」


子どもたちにおかわりの肉があることを伝えて、なんとか誤魔化しつつもオリヴィアは自分の肉を死守していた。

(この肉塊がずっと食べたかったの……っ!)

目の前の肉がキラキラと光り輝いており、脂がポタポタと落ちるたびに、肉のいい香りがぶわっと広がる。
じっくり焼かなければならないため、オリヴィアのけたたましいお腹の音が鳴り響いていた。

寝ていた子どもたちも、水分がとれたおかげが顔色もよくなっている。
一人、二人と起き上がって「私の分もお肉をとっておいて!」と、必死な様子だ。
かわいらしい子どもたちにまだまだ肉があることを伝え、和気藹々とした時間を過ごしていた。

すると男たちが目を覚ましたのか怒号をあげた。
子どもたちが怯えて、震え出してしまったため楽しい時間が台無しである。
影たちが向かおうとするのをオリヴィアは片手で制する。


「少し待っててね……!」


オリヴィアの額には青筋が浮かんでいた。
< 204 / 216 >

この作品をシェア

pagetop