札束でビンタから始まる怪力令嬢の勘違い契約結婚~お飾りの妻は最高です~
「王都で子どもたちが次々に消えていた。その調査をしていたんだ」


彼は言い訳すらしなかった。
オリヴィアもまたロベールを責めることなく問いかける。


「それがこの子どもたちなのですか?」

「ああ、そうだ。だが、オリヴィアを囮にするつもりはなかった」

「…………」

「本当だ。すぐに助けようとしたが、子どもたちの件が絡んでいると気づいて目的のために利用した」


オリヴィアは顔を上げて、ロベールと目が合う。
仮面をつけているため表情が読めないため、真意はわからない。


「……すまない」


エンバルト公爵家としての責務とオリヴィアのことと、彼は悩み揺れたのだろうか。
けれど彼らは子どもたちもだが、明確にオリヴィアを狙っていたように思う。

(公爵家の侍女と言っていたものね)

それに影蜘蛛たちを三人もつけてくれていた。
オリヴィアが把握している中では、もっともベテランの影蜘蛛である。
おそらくマルセルかアイナスのどちらかは近くで待機していたに違いない。


「事情はわかりました」

「……信じて、くれるのか?」

「影蜘蛛たちもいましたし、何か考えがあるのかなぁ……と」

「…………っ!」
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