札束でビンタから始まる怪力令嬢の勘違い契約結婚~お飾りの妻は最高です~
オリヴィアはハッとして口元を押さえた。
すぐに情報を吐かせるのは無理なほどにボコボコにしてしまったからだ。
子どもたちへの態度や言葉を聞いて、我慢できずにやり過ぎてしまった。


「す、すみません……!」

「まさか男たちを!?」

「殺してはないんですけど、少しだけやり過ぎたといいますか……半分だけ」
 
「……半分?」


ロベールはオリヴィアのもとを離れて、男たちがいる荷馬車へと向かった。
様子を確認したのか、こちらに戻ってくる。


「死んでないのなら問題ない」

「よかったぁ……!」


ホッとした様子のオリヴィアだが、影蜘蛛たちは男たちの惨状を確認して何も口にできなかった。
急所を的確に与えて、激痛を与えている。
しかし主人であるロベールが『問題ない』というのだから、それに従う以外はなかった。


「ロベール様も食べますか?」

「……ああ」


オリヴィアの問いかけに、ロベールは静かに頷いた。
それにはマルセルたちも驚愕して言葉が出てこない。
オリヴィアの隣にピッタリと体を寄せたロベールと、少し動きづらそうにしているオリヴィア。
周りから見ていると二人の気持ちの差が透けて見えるような気がした。
< 209 / 216 >

この作品をシェア

pagetop