札束でビンタから始まる怪力令嬢の勘違い契約結婚~お飾りの妻は最高です~
オリヴィアは金目当てだと問われて『そうです』と言おうとして、遮られたことに驚いていた。
娼館で働くということは、お金を稼ぐ目的以外に何があるというのだろうか。
それからなんともいえない圧迫感にオリヴィアは押されていた。
(この人……只者じゃないわ)
目の前の人物から放たれるオーラが恐ろしく感じた。
しかし冷静になって考えてみたら、これは面接だ。
つまり彼はこの店で働くのに相応しいのか、客の前でもきちんと接客できるのかどうかを試しているのかもしれない。
最初の言葉にはうまく返せなかったが、次はきちんと答えをしようと気合いを入れ直す。
「結局は権力や金しか興味がない。そうだろう?」
「正直、顔はどうでもいいです!」
「は……?」
「……え?」
予想外の反応に驚いて声が漏れてしまう。
それとも今のはひとり言だったのだろうかと考えていた。
(お客様の顔はどうでもいいという意味で言ったのだけれど、この答えはよくないのかしら)