札束でビンタから始まる怪力令嬢の勘違い契約結婚~お飾りの妻は最高です~
「はい、わかりますけど……」


違いがわかるかと問われたら、もちろんイエスだ。


「どこで見分けている?」

「どこって……顔つきや筋肉のつきかた、おそらく扱う武器も違いますよね?」

「…………そうか」


マルセルとアイナスも自分の足元や手のひらを見つめて、不思議そうな顔をしていた。
雇う条件として双子を見分ける必要があるのだろうか。
彼の質問に何の意図があるのか、まったくわからない。


「前金は手のひらのそれで十分だろ? 細かいことはまた時間があるときに説明する。いいな?」

「は、はい!」


次々と指示を出すロベールにとりあえず頷いた。


「オリヴィア様、こちらに」

「えっ、はい……」


アイナスに部屋から出るように誘導されたオリヴィアは札束を持ったまま立ち上がる。
その際、まったく手につけていないお菓子と紅茶が目に入った。

(アアアアアアアアアッ、わたしの愚か者……!)
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