札束でビンタから始まる怪力令嬢の勘違い契約結婚~お飾りの妻は最高です~
──グウウウゥッ!

そして鳴らないでと思っているほどに音を立てるお腹。
恥ずかしさから顔を真っ赤にしていると、ロベールが「あとで食事を用意する」と淡々と告げた。
馬車の中で寝てばかりいたせいか、サンドイッチやパンばかりだった。
それ自体はありがたいことだし、パンが食べられるだけで嬉しいのだが、オリヴィアが肉が恋しくて仕方なかった。

忙しいロベールは、どうやらこのまま案内を続けるようだ。
今度は地下ではなく、普通に部屋を案内してくれていた。
時折、どこかから痛々しい悲鳴が聞こえてくるのだが気にしなくていいの一点張り。
なるべく言われた通り、無視するが屋敷が静まり返っているせいで余計に気になってしまう。

オリヴィアがなんとか気を逸らそうと頑張っていると、屋敷の奥に一際大きな扉があった。

(もしかして食事が……!?)

この奥にダイニングがあるかもしれないとワクワクしていたオリヴィアだったが、部屋には大きなベッドやいかにも高級そうな家具。
猫脚のソファなど、広く綺麗な部屋や美しく艶々な家具が並べられていたことに感動していた。
食事だと思っていたオリヴィアにとっては、部屋を見せられたとしても腹は満たされない。

しかし次の言葉に驚くことになる。

< 84 / 216 >

この作品をシェア

pagetop