恋の終電列車

5.目撃してしまったショック

 季節は秋の季節を迎えていた。少しずつ肌寒くなる季節だが、最近の秋はまだ残暑が残り、暑い日々が続いている。

 私と淀野さんはその後も連絡を取り合い、正式に付き合っているわけではないが、一緒に出かけたり、友達以上恋人未満なような関係を続けていた。

 スーパーで会う事も度々あり、偶然会うといつもやみつきカルパスを毎回買う事も一緒で、よく会うご近所さんと言う関係を継続していた。

 そんな日々が続いていたある日、仕事帰りに淀野さんの寮の前を通ると、寮から出てくる淀野さんを見掛けた。淀野さんの寮は私の仕事帰りの帰り道の途中にある。行ったことはないが、淀野さんと出掛けた時彼が言っていた。

 「淀野さん…。」

 駆け出して呼び止めようとした時、「待ってよー。」と可愛い女の子が寮から親しげに出てきて彼を呼び止めた。

 背の小さい可愛い女の子で、淀野さんの隣にならんでも釣り合う女の子らしい女の子だ…。

 淀野さんとその女の子は仲が良さそうに並んで笑い合いながら仲の良さそうに駅の方向に歩いていった…。

 私はショックを隠せず、その場にしゃがみ込んだ。淀野さんには可愛い親しい女の子がいたのだ…。

 やるせない気持ちになった私はもう彼に連絡することを止めようと決めた…。自分がやるせなくなるだけだからだ。

 その日以来連絡を取らなくなった私達はぷっつりと連絡が途絶えた。元々私から連絡を取らない限り、彼から会いたいと言ってくる事はなかったのだ。

 だから、私からの連絡が途絶えても彼は何とも思わない。ただ時々一緒に出かけていた近所の女からの連絡が途絶えただけなのだ。

 私は落ち込んだけれど、割合直ぐに立ち直った。ただ男の人は結局小さくて可愛いらしい女の子が好きなのだと思い知っただけだった…。
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