余所者-よそもの-【 3 】
僕は医者にもらった鎮痛剤と、湿布の入った袋をポケットから出して、差し出した。
「………」
鬼切は薬のパッケージを見るなり、それをゴミ箱に放る。
勢いよくチェアから立ち上がり、その反動でキャスターのついたチェアがコロコロと滑るように遠退いた。
壁一面に敷き詰められた棚まで移動すると、引き出しをせわしなく開け閉めして。
やがていくつかの薬を手に持って、戻ってきた。
「薬を練ってる間これ食っとけ。既製品だが今のよりはいい」
「わかった。どれくらいで出来る?」
「二週間」
「もっと早くして」
それじゃ、遅すぎる。
待てない。
「海外から原料取り寄せんだよ。時間がかかる」
「一週間で仕上げてほしい」
「あ?てめ、俺を殺す気か。殺すぞ」
「それ、どっちが死ぬんだよ」
睨みつけてくるヤクザを睨み返す。
とにかく、じっとしてる時間が惜しい。
「………」
「早く助けに行きたい」
目の前のコイツはしばらく僕の顔を見ていた。
ウザったそうに顔を歪ませ、面倒くさそうに頭を掻く。
「……まぁ、善処してやる」