余所者-よそもの-【 3 】


潤は地図を指しながら、これまで何度も擦り合わせた配置を、改めて読み上げた。

誰か一人でも崩れれば、全員が呑まれる。


聞き漏らしも、勘違いも許されない。


全員の返事を聞き終え、スマホで時間を確認する。


すると、後ろの方でガタ、と音がした。

全ての視線が、その一点に集中する。


ユキが――静かに、立ち上がっていた。



「今日の目的は一つだ」



吸い終わったばかりの煙草。

消しきれていない短い煙草が、灰皿の上で小さく煙を吐き続ける。


薄く立ち上る紫煙が、ユキの輪郭を溶かすように、妖しく揺れていた。



「Z地区を、獲る」


そして。


「――かぁこを、迎えに行く」



誰一人、その言葉に異論はなかった。

AnBar一同は、とっくに腹を括っていた。



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