余所者-よそもの-【 3 】


デックの頭の中は疑問だらけ。


なぜ、露天街がZ地区に抗争をけしかけた?

なぜ、コイツと露天街が組んでる?

なぜ、コイツは、こんなに――……


「よそ見してんじゃねぇッ!!」


……殺(ヤ)る気マンマンなんだ?


デックの頭の中に、嫌な予感が渦巻いた。

額から、冷や汗がたらりと滴る。


これは少し、マズイかもしれない。

状況がわからなくても、なんとなくそんな気がした。


執拗に迫ってくるリンコの拳に応えながら、視線はきょろきょろと千景の姿を探した。

――まさか、チカ様……一人じゃないよねぇ。



すると、遠く後方から探していた声が微かに届いた。



「デック」


振り返ると、千景がそこにいた。

よかった。

自分から距離はさほど離れていない。


ホッ、と胸を撫でおろした、その瞬間。

バキィ……!と横っ面に重たい拳が襲い掛かった。


デックの目の内側に、星がチカチカと泳いだ。



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