余所者-よそもの-【 3 】
「………」
治りきっていない右肩の痛みが、千景の暴走を止める。
――『千景はユキさんも、リンコさんも傷つけたから。私を悲しませたから』
いけない、落ち着け。
手を出すな。
これ以上、彼女を悲しませたくない。
それなのに。
どうしたって、こらえきれない。
「お前が……弱いから。お前が、弱いせいで……!!」
その言葉に、今度はユキの胸の中にある傷口が抉れる。
――『ユキさんじゃ、私を守れっこありません』
「……そうだ。俺が弱いせいだ」
ユキと千景の言葉が――……静かに重なった。
「だから、アイツを助けられなかった」
「だから、あの人を助けられなかった」
二人の胸の奥で、同じ傷が、同じ温度で、じりじりと焼けていく。