余所者-よそもの-【 3 】
バンだって、きっと知らない。
――『俺ら、族をやってたんだよ。若気の至りってヤツ。アイツはそのトップ』
リンコが昔、族をやってたこと。
「………」
バンは深く考えるように、黙りこくり。
――やがて、静かにスマホを手に取ると、どこかに電話をした。
「……もしもし。タクマさん、お願いがあります。総長に取り次いでもらえませんか」
バンはまるで目の前に相手がいるかのように、スマホを耳に当てながら頭を下げた。
お願いだから、取り次いでほしい、と。
足をやられた友人の恨みを晴らしたいと。
今が一矢報いるチャンスなんだ、と。
「――俺は、ここで、” 龍翔鳳鱗 ”としてッ!アイツが愛した族の名を掲げて!この借りを返したいんです!」
思いのたけを叫んだバン。
だけど、すぐに肩を落とした。
「……話を通してもらうことすら……できないんですか……」
呆然と嘆き、スマホを耳から離す。