余所者-よそもの-【 3 】
どこか楽しげに口の端を上げた千景と潤が、ユキの左右に並び立った。
「……で?」
千景がチラリとユキを盗み見る。
「どうだ。お前の頭の中の電卓は。これでもまだギリギリなのか?」
「………」
ユキは熱気で溢れかえる路地の男たちを、静かに見渡した。
「いや」
「………」
「十分だな」
――シトウとの決戦まで、あと数日。
このときの私たちは、自分たちの勝利を信じて疑わなかった。