余所者-よそもの-【 3 】
私は千景の無事を確かめようと、強張る腕をほどき、その顔を覗き込んだ。
「千景、だいじょ――」
だけど彼は、遠くに冷たい視線を伸ばして、
「………」
静かに、殺気を放っていた。
「よお」
その声と共に、煙草の匂いが風に乗って届く。
白くたなびく煙草の煙を、視線で辿った。
鼻腔を突く、よく知る匂い。
「やっぱテメェだったか」
――シド。
彼は煙草を吸いながら、片手をポケットに突っ込み、一人佇んでいた。