真夏の一夜は恋の始まり(新装版)
 目覚めると、外は暗くなっていた。どうやら私は寝てしまったらしい…。

 「ごめん。私寝てた⁇」

 私がゆっくりと体を起こすと、大一は起きていたようでベッドの横に座っていた。

 「起きた⁇よく寝てたから起こさなかった。」

 「何か私最近寝てばっかだね。」

 ごめんなさいと再度謝る私。この前もお酒を飲み過ぎて爆睡してしまったと反省する。

 「いや。別に寝てもいいけど。」

 相変わらず言い方がぶっきらぼうだなとクスッと笑ってしまった。

 「別にいい。とか、気にしないでいい。とか、いつも大一は端的だね。」

 大一らしいと笑ってしまった。

 「俺は親父譲りだから。喋ってもつまらないし、楽しい事言えないし、こういう言い方しかできない。」

 受け応えも真面目だねと私はまた笑った。大一はお父さん似なのかと成程と納得してしまう…。

 「大一のお父さんはどんな人⁇」

 私は一度聞いてみたかった事を聞いてみた。思えば大一の家族のことなんて聞いた事がない。

 「親父は昔から寡黙であんまり喋らない人だったかな。その分母親がすごい喋る人でうるさかった。」

 そうなんだ。初めて聞いた。大一の実家の事。
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