真夏の一夜は恋の始まり(新装版)
 「新しい彼氏ってどんな人⁇」
 
 今シャワーを浴びて上半身裸の弟は冷蔵庫の中の炭酸水を飲みながら私に訊ねてきた。

 「う〜ん⁇不器用な人かな。あんまり喋らないかも⁇でも私を守ってくれる優しい人かな⁇」

 現実問題大一はよく喋る方ではない。でもいつも私を守ってくれる頼り甲斐のある人だと思う。

 弟は「ふーん。慶太さんと全然違うね。」と悪態をついてくる。

 「慶太と比べるな。でもそうだね。慶太とはタイプが違うかも⁇」

 まあ比べるのもおかしいからねと言いながら私は会話を続けた。慶太なんて5年も私を待たせた挙句マンネリだと私に別れを切り出したのだ。

 「そんな不器用な人でこの先花凛やっていけるの⁇あんまり喋らないとストレートに気持ちとか言わなそうじゃん⁇」

 弟の指摘は鋭い。確かにあまりストレートに気持ちを伝えてくれるタイプではないなと思う。

 「まあでも、最近は何となくだけど、言いたいこととかが分かるようになったよ⁇」

 まだ分かんないことだらけだけどねと付け加えて言ってみた。

 「俺は慶太さんみたいな陽気なストレート系な方が花凛には合ってると思うけどね。」

 弟はまた痛いところをついてくる。うるさいわ。服着ろ。と言って私は弟に服を投げた。

 弟との何気ない会話だが、私はストレートに気持ちを伝えられない大一の性格が原因で、今後悩む事になる…。
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