真夏の一夜は恋の始まり(新装版)
 それから私達は大一がとっていたらしきホテルに移動した。ホテルなんていつとってたの⁇と聞いたら、「もう先月から。」と事前に予約していたとの事で、実は前から密かに計画していたらしい…。

 「言っといてくれたら悩まなかったのに。」と言ったら、「言える訳ない。」とやっぱり照れていた

 「言われないと分からないよ。でも大一らしい。」と私は笑った。

 言わないと伝わらない。言われないと分からない。でも、言葉は少ないけど気持ちは伝わってくるような気がする。
 不器用な大一を分かってあげられるのは私だけっていうのは私の自惚れかな⁇

 ストレートに言われないと分からない。でもぶっきらぼうに不器用そうに時々言う一言は嘘がない気がする。

 沢山キスをして、私達は結ばれた…。お酒が入った勢いじゃないから、というより結局私達はあの夜最後までしていなかった事もあって、お互いに何となく緊張してしまった。

 私はあの夏のことを思い出していた。あっ、あの時と一緒だ。この甘い肌の温もりはやっぱり大一だったんだ。触れる手まで不器用そうに辿々しいけど、優しいなと思った。

 朝になるまで私達はいっぱい抱き合って手を繋いで眠った…。
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