真夏の一夜は恋の始まり(新装版)
 なんて事を言ってくれるんだ。余計な事言わないでほしい。私は恵美ちゃんをまたここに呼び戻して叫びたいくらいだった。でも、もう大一の耳に入ってしまったものは仕方ない…。

 「プロポーズって何⁇どう言う事⁇」

  大一は明らかに動揺して顔を強張らせている。

 「えーと…あれは恵美ちゃんが勝手に言ってるだけで…⁇」

 私は返答がしどろもどろになってしまう。これじゃ明らかに怪しい。何かあったと言っているようなものだ。

 「されたの⁇プロポーズ⁇」

 大一の声が荒くなり、明らかに顔が怒っている。

 「まぁ…されたけど、でもちゃんと断るし、大一が気にするような事は何もないよ⁇」

 まるで浮気の言い訳みたいに、私の目はあっちを向いたり、こっちを向いたり…。これじゃまるでやましい事があるみたいだ。

 「へー。それで最近様子が変だったんだ。それで⁇受けるの⁇プロポーズ⁇」

 大一の言葉に耳を疑った。何言ってるの⁇そんな訳ないじゃん⁇

 「はっ⁇そんな訳ないじゃん。大一がいるのに他の人と結婚する訳ないじゃん。」

 疑われて悲しくなってしまった…。私が結婚する気はないという気持ちを強調して言っても、信じてもらえる気が全くしない…。
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