両思いだけど、片想い?

絶句、からの大爆笑

るるが恐る恐る顔を上げると、航平はポテトを口に咥えたまま、目を見開いて硬直していた。
「……航平?」
数秒の沈黙の後。
航平は口のポテトを飲み込むと、お腹を抱えて猛烈に爆笑し始めた。
「ぶっははははははは! ギャハハハハ! おま、は!? まじで!? あいつ、まだ手も繋いでねぇの!?」
「ちょっと! 笑い事じゃないんだけど! 私は真剣に悩んで――」
「いや、ごめん、無理! 腹痛ぇ……!」
涙を流して笑う航平に、るるはムッと頬を膨らませる。
しかし、航平は涙を拭いながら、どこか哀れむような、そして呆れ果てたような目でるるを見た。
「あのさ、るる。お前、自分の彼氏がどれだけ重度の重体か分かってないだろ」
「重体って何よ。俊太はいつも元気だし、お利口さんだし……」
「お利口さん!? あいつが!?」
航平はまた吹き出しそうになるのを堪え、身を乗り出してきた。
「いいか、よく聞けよ。あいつが手を出さない理由、嫌がってるとか100%ありえねぇから。むしろ逆。逆すぎて宇宙突き抜けてるわ」
「え……? 逆って?」
航平は「やれやれ」と首を振ると、俊太の「裏の顔」を暴露し始めた。
「あいつ、俺の前でなんて言ってると思う? 『今日もるるが可愛すぎて直視できなかった。俺は前世でどんな徳を積んだんだ』だぞ? こないだなんて、『もしるるに触れたら、自分の理性がぶっ飛んで、獣になって嫌われるかもしれない。だから俺は、死ぬ気で鉄の理性を保つんだ』って、頭抱えて悶絶してたわ」
「へ……?」
「手を繋ぐだけで心臓が止まりそう、キスなんてしたらそのままショック死するって本気でビビってんだよ。あいつ、毎日脳内で大爆発起こしながら、必死に『お利口さんの仮面』被ってんだよ!」
航平の口から次々と飛び出す、想像を絶する俊太の生態。
「嫌われてるどころか、好きすぎてお前にビビり散らかしてんだよ、あいつは!」
「嫌われてるんじゃなくて……好き、すぎたの……!?」
るるの頭は、一瞬で真っ白にフリーズした。
頬が、耳の裏が、カッと熱くなっていくのが分かった。
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