悪魔は夜に笑う
「ふーん、逆ナン予防で私を連れてきたんだ」

「だってどうせあゆなさんと来たかったとか言ったら絶対嘘って言うじゃん。俺がこんだけ好き好き言っても信用してくれないくらいだから」


そんなビジュ大優勝の年下イケメンに口説かれたらもうどうしようもないわけで。
ときめきを耐えきれず蒼士郎くんから目を逸らした。


「え、何?」

「今日は口説くの禁止で」


目を逸らしたまま手を前に差し出してストップのジェスチャーをする。
正面に座る蒼士郎くんはその手に触れると、指の間に自分の指を入れて絡ませんように繋いだ。


「絶対やだ」

「うひぃ……」


視線を戻すと今日一番の満面の笑み。
恋人繋ぎをしながら笑う蒼士郎くんの破壊力が凄まじくて私はついに目を瞑った。

その直後に注文した品が届いたから九死に一生を得たけど。
いつまで私はこの気まぐれ悪魔の魅力に惑わされなきゃいけないんだ。
十分エアコンは効いているはずなのに顔が暑くてパタパタと手で扇いだ。

注文したのはドリンク2杯にたまごサンドにナポリタンにカレーライス。ちなみに食後のケーキまで2人分注文済みだ。
カレーは見本の写真通りライス部分がクマの形をしていて思わず写真を撮りまくった。
蒼士郎くんは様々な角度で撮影する私の写真をなぜか撮っていた。
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