学校の人気者は私だけを離してくれない【大学生編】
一方、紗羅は屋上にいた。
涙が止まらない。
「どうして……。」
その時だった。
「神宮寺さん。」
蓮が屋上に現れる。
「また泣いてる。」
「蓮くん……。」
「西園寺のこと?」
紗羅は小さくうなずく。
蓮は隣に座った。
「俺はあいつを信じてる。」
「え?」
「嘘つくようなやつじゃない。」
その言葉に少しだけ心が軽くなった。
すると屋上のドアが勢いよく開く。
「紗羅!」
冬人だった。
息を切らしている。
「やっと見つけた。」
「冬人……。」
冬人は紗羅の前まで来ると、真っ直ぐ目を見た。
「信じろ。」
「……。」
「写真は嘘だ。」
「でも……。」
「ひまりは引っ越しの荷物を運んでただけ。」
「え?」
「エレベーターが故障してた。」
そう言われて思い出す。
確かにあの日、マンションの張り紙に「エレベーター点検中」と書いてあった。
「じゃあ……。」
「それだけ。」
冬人は深くため息をつく。
「俺が好きなのは誰?」
「……私。」
「そう。」
「他のやつなんて見てない。」
その瞬間。
紗羅は冬人に抱きついた。
「ごめん……。」
「謝るな。」
「また疑っちゃった。」
「疑うより先に聞け。」
「うん。」
冬人は優しく頭を撫でる。
「約束。」
「約束。」
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