自惚れ、アディクト

きみの運命がいい

《久しぶりに会えて嬉しかった🥺💓また、えちしよ》

セフレからのLINEに既読を付けたのは、午後の会議後。頭の上で丸を作るポーズが可愛いだけの理由で、誰に貰ったのかも忘れた猫のスタンプを送った。

「…………(だから昨日、やけにテンション高かったのか)」

ナルホドねぇ。

掌のスマホが振動した。今度は永遠だ。

《愛央ちん、ごめん🙏夕方から予約が入ってしもうて明日の飲み行けへん

《わかった》《俺も残業入りそう》

メッセージに続いて同じ猫のスタンプを添えた。
今度は泣いてるやつ。やっぱ可愛いわ、コレ。

《ほな、別の日にする?》

《そっちのがいいかも》
《永遠忙しいだろうし、またいつでも連絡して》

《ありがと〜助かる 愛央ちんらぶ🥹》

———…ヴヴ。と、また通知が鳴る。

《いつにする🥺?早く愛央くんに会いたい🥺》

「…………」

積極的すぎんか。
まぁ、お互い遊びだし、後腐れないからいいけどさ。

頬杖を深くついて。空いた右手の指先がメッセージをタップする。返事をせずに画面を消した。そこへ事務員に呼ばれる。


「神崎さん。9番に星凪(せな)出版の花菱(はなびし)さんです」

「ありがと」

軽く流して内線を取った。

「お電話代わりました、神崎です」

『いつもお世話になってます。星凪出版の花菱です。先日は打合せありがとうございました』

「いえ、こちらこそありがとうございます」


この花菱と呼ばれるハンサムくんは、大手出版社の漫画編集。同い年で、よく一緒に仕事をしている。
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