思ってたのと違う! 女王は最愛の騎士ではなく、狂犬と結婚を強要される
「ええ」
「ど、どうして……!」
「何度も、説明させないで。言ったはずよ。私にはもう、あなたを好きで居続ける理由がないの」
「や、やめてくれ……!」

 長い間、ずっと一緒に暮らしてきた。
 離れがたいと感じるのは、無理もない。
 だが、あまりにもやり方が幼稚すぎる。
 何度断っても追い縋る自分本位な行動は、迷惑でしかなかった。

「僕のリベルラは、会えて嬉しいと胸元へ飛び込んできてくれるはずだ。あんな男と結婚する羽目になったのを悲しみ、助けてほしいと懇願する……!」

 たとえどれほど幼馴染に懇願されたとしても、リガルドの願望を実現するわけにはいかない。
 亡き父親の遺言への冒涜だけは、したくなかったからだ。

(第一印象は、最悪……)

 初めて顔を合わせた当初、夫はリベルラにとって、最愛の幼馴染と自分を引き裂く悪役だった。

(でも……。ガルドラは初夜の際、私を優しく抱いてくださったわ……)

 だが――。

 夫婦の契りを交わしたあと、その印象は激変してしまった。
 夫からしてみれば、いい方向に。
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