思ってたのと違う! 女王は最愛の騎士ではなく、狂犬と結婚を強要される
「く、口では、なんとでも言えるわ!」
「つーかよぉ。なんで俺が、責められてんだ? 今日はあんたへのお仕置きだって、言ったはずだが……」
彼は納得がいかない様子で、ふてくされたかと思えば、クルリとこちらの体を回転させ、向かい合わせになる。
そうして、唇を塞いだ。
「ん……っ!」
数秒間の口づけに戸惑いを隠せぬまま小さな声を漏らし、すぐさま甘い声が出ないように唇を噛み締める。
そんなこちらの反応を目にした夫は、熱っぽい瞳で己を見つめながら、口元に付着した唾液を拭い取るために指先でなぞる。
「声、抑えんな」
「だ、だって……っ! 執務室に、誰か来たら……!」
「クロドノルン卿が、なんとかしてくれんだろ」
「彼、が……?」
助けを求める主の視線を無視して、さっさと出て行ってしまった薄情な男だ。
執務室に繋がる扉の前で待機し、律儀に人払いを済ませてくれるような人だとは到底思えない。
しかし――。
彼は何故かヴァドリックに対して、絶対的な信頼を寄せているようだった。
「つーかよぉ。なんで俺が、責められてんだ? 今日はあんたへのお仕置きだって、言ったはずだが……」
彼は納得がいかない様子で、ふてくされたかと思えば、クルリとこちらの体を回転させ、向かい合わせになる。
そうして、唇を塞いだ。
「ん……っ!」
数秒間の口づけに戸惑いを隠せぬまま小さな声を漏らし、すぐさま甘い声が出ないように唇を噛み締める。
そんなこちらの反応を目にした夫は、熱っぽい瞳で己を見つめながら、口元に付着した唾液を拭い取るために指先でなぞる。
「声、抑えんな」
「だ、だって……っ! 執務室に、誰か来たら……!」
「クロドノルン卿が、なんとかしてくれんだろ」
「彼、が……?」
助けを求める主の視線を無視して、さっさと出て行ってしまった薄情な男だ。
執務室に繋がる扉の前で待機し、律儀に人払いを済ませてくれるような人だとは到底思えない。
しかし――。
彼は何故かヴァドリックに対して、絶対的な信頼を寄せているようだった。