思ってたのと違う! 女王は最愛の騎士ではなく、狂犬と結婚を強要される
「俺はまだ、あんたと出会ったばかりだ。どうせ、受け入れてもらえないと思うが……」
「言ってみなさい」
「そんじゃ、遠慮なく」

 彼は何故か困ったように眉を顰めたあと、こちらに労りの言葉をかけてくれた。

「あんまり、気張るなよ。1人でなんでもかんでも、やろうとすんな。壊れちまうぞ」

 今までは困ったことや悲しいことがあれば、いつだってリガルドに相談してきた。

 しかし――。

 これからは、幼馴染に一番の信頼を寄せてはいけない。
 喜びも苦しみも、王配となるガルドラと分かち合うべきだ。

(私を、心配しているのかしら……)

 当たり前を奪われた自分に優しい言葉をかけてくるのは、少しでも早く己と打ち解けたいと考えているからか。
 それとも、ほかの思惑があるのか。

 リベルラには、見当もつかない。
 だが、1つだけわかるのは――。

「あなたは少しでも早く、私の信頼を得られるように立ち回りなさい」

 彼はリガルドと同じかそれ以上に、自分の身を案じているということだけだ。
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