失恋した男友達と、ルームシェア始めました
「や、嫌じゃない……から」


それを合図みたいに、再び口づけが落ちてくる。

さっきより深く、ゆっくり。

舌と舌がふわっと触れ合って、背中の方へ、ぞくりとしたものが走った。

Tシャツ越しに、背中をなでる手のひらが動く。

服の皺を伸ばすみたいに、肩甲骨のあたりをなぞられて、そのたびに、息に小さな震えが混じる。


「……遥、力入りすぎ」


笑いながら、腰に回された片方の手が、ソファの上に置いた私の指をそっとほどいて、絡めとった。

指先まで包まれて、ようやく少し、身体の力が抜ける。

そのまま、ゆっくり背もたれ側へ押されていって、視界の端に、ベッドの縁がちらりと見えた。



< 61 / 66 >

この作品をシェア

pagetop