ただいまヒロイン代理中!
「ねえ……、どこか壊れてた?」

 おずおずとたずねると、結城くんはハッとしたように首を横に振った。

「いや、大丈夫」

 彼はすぐに表情を戻し、器用に電池蓋をはめ直してくれた。

「ほら、直ったぞ」

「ありがとう!」

 ガラケーを両手で受け取ったあと、一応壊れてないか確認する。

 あんなに派手に転がり落ちたというのに、意外にも本体も電池蓋も無傷だった。

 画面も割れてないし、部品も飛んでない。ボタンも正常に操作できる。

「よかったあ……」

 これで今夜も、小説の続きを楽しめるよ。

 ほっと胸をなで下ろしていると、結城くんが柔らかく笑った。

「なあ。せっかくだから、この前行ったカフェに行かない? ちょうど喉が乾いててさ……」

「うん、行く!」

 思わず勢いで答えちゃったけど、すぐに我に返って首を振った。

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