ただいまヒロイン代理中!
 ランチを食べながら軽く会話をしたあと。

 私と海羽は、蒔田先生を駅のロータリーまで見送った。

「それじゃあ、二人とも。夏休みの課題頑張ってね!」

 ひらひらと手を振る先生に、私たち二人は「「はーい!」」と声をそろえて返事をする。

 先生の後ろ姿が見えなくなったところで、海羽が私の顔をのぞき込む。

「蒔田先生のケータイ小説の話、面白かったね!」

「うん……」

「詩乃、どうしたの? 元気がないよ。先生の話を聞いてたときも、ずっと難しい顔をしてたし……」

「ううん! なんでもないよ!」

 私はあわてて両手を横に振った。

「さあ、図書館に戻ろっか! 読書感想文用に読む本、探さなきゃ!」

 ごまかすみたいに笑って、元来た道を歩こうとしたそのときだった。

「あっ……」

 海羽が急に小さく息をのんで、目を見開いた。

「海羽、どうしたの?」

「詩乃は、見ない方がいいかも……」

「どういうこと?」

 歯切れの悪い海羽の言葉が気になって、つい視線を追ってしまった。

「えっ……」

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