花囲い
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また夢を見る。箱に詰められた私は真白い天井を見上げている。どうやら蓋は閉められていないらしい。あの窒息感は二度と味わいたくない。
井𡈽くんの鼻歌は相変わらずフォーレの鎮魂歌で、それに混じってパシャパシャという水音がする。
音がする方を横目で見ると、井𡈽くんがミルクティーの紙パックを開けて中身をすべて床に向けて捨てていた。
井𡈽くんは無表情で私を見つめながら、紙パックを逆さにしている。そこからミルクティーが滝のように永遠に出続けていて、私は泣いた。
怒ってるんだ。井𡈽くん。私がミルクティーを捨てたから。ああいう怒り方をするんだ。
井𡈽くんは私の心を読んだかのようににこりと笑い、ミルクティーを永続的に捨てながらこちらに歩み寄ってくる。
箱の中にミルクティーが注がれる。ベージュ色の液体が私の首元で跳ね、ついには顔に直接注がれる。
やめて! いらない! いらないの!!
箱の中が甘い匂いで満たされ、私はミルクティーに水没した。フォーレが聴こえる。
次はどんな殺され方をするのだろう。