サキュバスを超えるとんでもない存在の正体は……
「貴女もこれでやっと一人前のサキュバスね!」



 お母様から色々な術を教えてもらい、さらに成人となった私はやっと認められたのだ!



「はい、これからガンガン人間の男を誘惑して見せますわ!」




 私は自信に溢れていた、サキュバスに抗うことなんてできないのよ!



 しかしお母様はそんな私を戒める。



「貴女は若いから経験不足から勘違いしてるだろうけど、男がすべて抗えない何てことは無いわ、だから大事なのは抗えない男を見抜くこと……そして容赦しないことよ!経験とはその見抜く力なのよ!」




「なるほど、我々が負けない理由は勝てない相手に挑まないからなんですね?」




「その通り、サキュバスはずる賢くないといけないのよ!」



 流石お母様!お任せください、ガンガンチョロい男からガンガン力を吸い取って見せますわ!



 こうして人間界に降り立った私だが、ある村についた。


 ここからまずは手始めに私のものにしてやりますか!



 人間の女など、私達には遠く及ばないのよ!



 男のエロ心を刺激していいようにしてしまうのだから!




 こうして、私はいかにも何て言うかモテ無さそうな男を見つけた!



 チョロそうね、すぐに誘惑して見せますわ!



 こうして私のお色気誘惑の術をくらわせたところ、案の定フラフラと、私を気にして仕方ないでは無いか!チョロいものね。



 こうして人気がいない場所に誘って、後は吸い取るだけ……そう思っていたら突然ごねだした!




「……会ったばかりだし、こんな急には、君はしたないよ」



 はぁ?何説教してるんだこいつは!


 誘惑に応じておいてダサすぎるざけんなボケが!



 私はイライラしたので、「気にしないで、さっさと身をゆだねなさい」と強引に何とかしようとしたが、


 まさか私を突き飛ばして逃げるでは無いか!



 はぁ????????????????????????????


 根性無しも限度を超えてるだろ!



 女から誘っただろうが!お前らはどうせ、自分からは無理だから、女から来てくれって思っている女々しい奴だろうが!


 なのに何逃げてるんだ!




 ……事故にあったと思おう、あのボケが救いがないレベルで男失格だっただけだ!



 そう思って、他の獲物を見つけることにした。



 しかしだこの村の男共はふざけたことに、誘惑には応じておきながらビビッて逃げる、そんなのが4人連続続き、私は嫌になってきた……



「お……お母様!?全然通じないんですが、もしかして私は駄目なのだろうか?」





 私が途方に暮れていると、私の隣に、何か女が1人やってきた……


 いや違う、こいつ男だ!



 女装男!?



 そしてそいつが声をかけてくる。




「最近この村で男を誘惑してるって貴女かしら?」




 私が警戒して黙っていると、その男女は勝ち誇ったかのように言ってくる。



「駄目よ、この村の男達の大半は私の虜なのだから!」




「はぁ!?」


 思わず声が出てしまった。




「何寝言を言ってるの?お前男だってバレずにやっているわけ?」




「……いくら何でも最初はともかく、その時がくればバレるわよ」



「じゃあ何で男の癖に上手くいって、私が上手くいかないのさ!」



 苛立ちを思わずぶつけてしまった!すると……



「貴女達女がまったくわかってないからなのよ!」



「どういうこと?」



 思わず聞いてしまった。すると……




「私は男の体を持っているから男がどこが気持ちいいか知ってるのよ、勝てると思って?それだけでは無く……」



「それだけではなく!?」



「私もそうだったけど男として軟弱だからこそ、軟弱な男の気持ちが分かるの!だから女から迫られたいけど主導権を握りたい、そんな気持ちが分かって上手く駆け引きができるのよ、貴女みたいに心からそれができて?どうせ男を見下してるんでしょう?女ってそんな風だから、男は嫌がるのよ!」




「……」



 なんだなんだこいつ……




「男からしたら私はね、男の気持ちよさも分かる上に、気持ちの気持ちよさまで掴んじゃうのよ、だからね女神様なのよ!分かる!?」



 物凄いドヤ顔をされてうざかったのだが、何だこの自信は!


 私は悔しさのあまり、お母様の元へと逃げ帰った!


 そしてお母様が言う……



「……私の頃はそんなのほとんどいなかったけど、今は時代が変わったのね、これからはますますそういうの出そうだから、今までとはサキュバスのやり方も変えないといけないかもしれないわ!」



「どういうこと?」



「今までは人間の女が気取ってる割に無駄にハードルを高くしてモテない男をうんざりさせたけど、その男女みたいなのが跋扈するようになったら、私達以上に心を掴んじゃうみたいだから!」



 こうしてまさかのライバルが男という自体に私はプライドが傷ついたのだが、お母様は言う。



「馬鹿ね!もっともっと私達がより優れた存在になるための試練だと思いなさい!」



 こうして我々の戦いは始まったばかりだ!まだまだ終わらない!
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