ある熱帯の天使
暴力性を持つお気に入りのロック音楽からインスト、怠く伸びきったロープみたいなだらんとした、hip hopに切り替える。最近、手にしたノイズキャンセリングのイヤホンはもっと前に買えば良かったと思った。人が前を通るたび、気にして前を見つめて杖ついた爺さん、婆さん、白い杖の人を避ける俺なんて下らない幻想にすがり付く馬鹿でしかなかった。笑うよな、こんなことを誰かに吹いてしまえば、俺は自尊心から、誰かを揶揄し、断罪したいだけだってとられるんだぜ。まぁ多少はあってるのかもしれないけど。まぁいいや。何とでも言えよ、言うなって言っても言うんだから。俺は一人でに話すことにこの頃ご執心だった。やりたいことがあるとしたら、俺を殺さず他人を殺さず、嫌なものを見ないようにすることだった。本当だよ。俺は誰も殺したくはない。つい口走って「消え失せろ」と言ってしまうが、本当に消えてほしいなんて思っちゃいないね。強すぎる風に息が詰まりそうだった。俺の前から去っていった友達を懐かしんで、泣きたい気持ちになった。本当のことを言えば、裁判にでもなれば、俺を見に来てくれるんじゃないかなと思ったんだぜ。はっきりいって…
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