俺に愛されてみないか?  ~孤高のパイロットとの偽り新婚生活は熱くて甘い~

 恋愛よりも仕事──

 って今のフレーズ。どこかで誰かさんが言った言葉と同じなような……。

 いや、そんなわけない。私は本気でがんばっているわけで、その場しのぎの言っている彼とは意味合いが違う。

 だからといって私も普通の二十七歳の女で、恋愛がしたくないわけじゃない。ただ人を好きになったことはあっても、この歳になるまで男性と付き合ったことがない私は恋に憶病なのだ。
 
 でも断言しよう。たとえどんなことがあったとしても、金城宗弥に惚れることはない。誰がなんと言おうと絶対にない。

「伊澄。息遣いが荒いけど、どうかしたの?」

 芽衣子さんが心配そうな顔をしながら首を傾げるのを見て、ハッと我に返る。どうやら自分でも気づかないうちに興奮して、感情がたかぶってしまったみたいだ。

「いえ、なんでもありません。そんなことより、今日のランチ最高ですね」
 
 この場の空気を変えようと、まったく違う話題を振ってみる。芽衣子さんは「そう? いつもと変わらないような……」なんて小首を傾げているけれど、なんとかお茶を濁せたようだ。

 あと一時間もすれば業務交代の時間。とにかく今は仕事に集中しなくちゃいけないと気持ちを切り替え、残りのペペロンチーノの頬張った。





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