おかえりが聞こえる病室
302号室。

コンコン。

「失礼します。」

ドアが開く。

「おはようございます。」

昨夜と同じ声。

亜美は思わず顔を上げた。

「……。」

莉奈さんだ。

「おはよう、亜美ちゃん。」


まだ”看護師さん”としての距離。

でも、その笑顔を見た瞬間、亜美の肩から少しだけ力が抜けた。

その変化に、本人はまだ気付いていない。
< 46 / 50 >

この作品をシェア

pagetop