おかえりが聞こえる病室
「302号室、亜美ちゃん。」

夜勤リーダーがカルテをめくる。

「夜間、大きな呼吸状態の変化なし。」

「発熱は持続。」

「眠れないとナースコールあり。不安が強い様子でした。」

日勤の看護師たちが頷きながらメモを取る。

その中で、莉奈も静かに話を聞いていた。

「今日も担当します。」

夜勤リーダーが少し笑う。

「夜勤明けなのに?」

「午前中だけですが。」

「引き継ぎまで診ます。」

その返事に、師長が優しく微笑んだ。

「じゃあ、亜美ちゃんも安心ね。」

莉奈は少し照れたように笑うだけだった。
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