おかえりが聞こえる病室

泣いてもいいよ

302号室へ戻ると、午後の日差しが病室を優しく照らしていた。

カーテンが風で小さく揺れる。

亜美はベッドへ腰を下ろした途端、ふぅっと大きく息を吐いた。

それまで張っていた糸が切れたようだった。

「疲れたね。」

ママが頭を撫でる。

亜美は小さくうなずいた。

「……うん。」

その目には、また涙が浮かんでいる。
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