Ironic Honey
私の姿に気付くと、千織は背中にいる羽聖に話しかけた。
「ほら、ママ起きてきたぞ。おはようは? 羽聖。挨拶は大事だ」
生後三か月の赤ちゃんに真顔で教え込んでいて、じわじわと笑いがこみあげてくる。
「ねぇ、せめて笑いながら教えてくれる? 羽聖キョトンとした顔してるから」
「大事なことは真剣に教えたい」
「真面目すぎる! 大事だけども!」
笑いながら千織にそういうと、千織も少し笑って、軽く揺れながら羽聖を落ち着かせている。
いいパパになるんじゃないかと思っていたけれど、思っていた以上に子煩悩で、良いパパだと思う。私のことも大事にしてくれていて、仕事も家事も育児も、本当に頑張ってくれている。
「明日はどこか遠出しようか。聖菜はしんどいか?」
「ううん、少しリフレッシュしたいし、いいね。遠出」
「そうか。じゃあ、家族三人で出かけよう」
千織の提案に「いいね」と笑って、彼の背中にいる羽聖の頬に触れる。すると社会的微笑と言われるものでか、羽聖はにっこりと笑顔を見せた。
「あ、笑った」
「え? 見たい。ずるい」
千織は子供のようにずるいというと、背中にいる羽聖を追いかけてクルクルと回っている。その場で追いつかない鬼ごっこをしているだけだ。
私はそんな間抜けな状況を見て思わず笑う。
「もう、馬鹿ね!」
「見たい。もう一回笑ってくれ、羽聖」
羽聖はなんのことかわからず、いつもの真顔で千織の背中におさまっている。
「ほら、ママ起きてきたぞ。おはようは? 羽聖。挨拶は大事だ」
生後三か月の赤ちゃんに真顔で教え込んでいて、じわじわと笑いがこみあげてくる。
「ねぇ、せめて笑いながら教えてくれる? 羽聖キョトンとした顔してるから」
「大事なことは真剣に教えたい」
「真面目すぎる! 大事だけども!」
笑いながら千織にそういうと、千織も少し笑って、軽く揺れながら羽聖を落ち着かせている。
いいパパになるんじゃないかと思っていたけれど、思っていた以上に子煩悩で、良いパパだと思う。私のことも大事にしてくれていて、仕事も家事も育児も、本当に頑張ってくれている。
「明日はどこか遠出しようか。聖菜はしんどいか?」
「ううん、少しリフレッシュしたいし、いいね。遠出」
「そうか。じゃあ、家族三人で出かけよう」
千織の提案に「いいね」と笑って、彼の背中にいる羽聖の頬に触れる。すると社会的微笑と言われるものでか、羽聖はにっこりと笑顔を見せた。
「あ、笑った」
「え? 見たい。ずるい」
千織は子供のようにずるいというと、背中にいる羽聖を追いかけてクルクルと回っている。その場で追いつかない鬼ごっこをしているだけだ。
私はそんな間抜けな状況を見て思わず笑う。
「もう、馬鹿ね!」
「見たい。もう一回笑ってくれ、羽聖」
羽聖はなんのことかわからず、いつもの真顔で千織の背中におさまっている。