Ironic Honey
Episode6
うちの両親への挨拶が近付いてきた頃、安定期に入ろうとしていた。ほんの少しだけ腹が膨らんだような気がする。
洗面所の鏡の前で、気持ち前に出ている腹を優しく撫でる。そんなに目立っているわけではないし、まだ服で隠れる程度だ。
月に一度の病院では、いまいちここにいることを実感できないのだけど、膨らんだ腹を見てようやく成長しているんだなと感じる。
性別はまだわかりそうにない。男の子などで分かりやすい子はこの時期で早ければわかったりするけれど、遅ければ三十週にくらいとも聞く。個人差による。
「…スーツは…、似合わなくなるわね…」
そうぼそっと呟き、溜息を吐く。
そもそも大きな腹を抱え、営業を続けていくのもなかなか難しい。そろそろ引き継ぎのことも考えて、安定期に入るし会社に報告する必要がある。
会社の反応が今から想像がつく。挨拶を済ませてから籍を入れるつもりなため、まだ済んでいない。その上、すでに身ごもっているとなれば、何も言われずともいい反応をされないことも理解していた。
うちの家への挨拶は、来週だ。すでに事情は説明しているが、案の定いい反応はされていない。母は割とお気軽な考えで、そんなに反対した印象はなかったが、うちの父の考えは硬派なもので、母とは正反対の意見だった。
洗面所の鏡の前で、気持ち前に出ている腹を優しく撫でる。そんなに目立っているわけではないし、まだ服で隠れる程度だ。
月に一度の病院では、いまいちここにいることを実感できないのだけど、膨らんだ腹を見てようやく成長しているんだなと感じる。
性別はまだわかりそうにない。男の子などで分かりやすい子はこの時期で早ければわかったりするけれど、遅ければ三十週にくらいとも聞く。個人差による。
「…スーツは…、似合わなくなるわね…」
そうぼそっと呟き、溜息を吐く。
そもそも大きな腹を抱え、営業を続けていくのもなかなか難しい。そろそろ引き継ぎのことも考えて、安定期に入るし会社に報告する必要がある。
会社の反応が今から想像がつく。挨拶を済ませてから籍を入れるつもりなため、まだ済んでいない。その上、すでに身ごもっているとなれば、何も言われずともいい反応をされないことも理解していた。
うちの家への挨拶は、来週だ。すでに事情は説明しているが、案の定いい反応はされていない。母は割とお気軽な考えで、そんなに反対した印象はなかったが、うちの父の考えは硬派なもので、母とは正反対の意見だった。