「好きだから。」
①ー❶片思い
私はずっとずっと、蓮くんに片思いをしていた。
でも、その思いは伝えられなかった。
伝えたくても、喋ったこともないし、接点がなかった。
学校も違う、学年も違った。
でも、ただひとつだけ一緒だったのがある。それは、習い事。
習い事で、蓮くんに一目惚れしたのがこの恋のはじまりだった。
いつものように、喋らず、見つめているだけの日々。
でも、蓮くんはモテモテで告白ばかりされていると、友人に聞いたことがある。
そんな蓮くんに比べれば、私なんて告白されたことすらない。
こんな私が蓮くんに告白したって断られるだけ、って思っていた。
断られても、諦めれないかもしれないから、思いを伝えられなかった。
そんなある日、突然、蓮くんは姿を消した。
友人に聞いたところ、引っ越すから、習い事をやめたのだと教えてくれた。
でも、ずっと蓮くんに会いたいと思っていた。
想いを伝えておけばよかったと、後悔する日々だった。
それから、九年後。
私は大学生になった。
今でも、蓮くんのことは忘れていない。
だって、ずっと好きだから。
私は今日、大学に行く。昔からの親友・莉愛も同じ大学。だから、心強い。
あぁ、どんな人に会えるかな。私は楽しみで仕方なかった。
大学に着き、莉愛と話していた。
「ねぇ、愛」
「ん? 何?」
「今更なんだけど、私、知っちゃったんだ」
「何を知ったの?」
「ちょっと待って」
莉愛はスマホを触り出した。
知っちゃったって、何を知っちゃったんだろう……。
「これ、見て」
見せられたスマホを見た。そこには、大学のホームページが写しだされていた。
「これが、見てほしいもの?」
「そうだよ。もうちょっと下の方を見て……」
「下の方?」
私はスマホを操作し、スクロールした。
私は一瞬、時が止まったのかと思った。
それくらい、すごい衝撃だった。
そう。そこには私の好きな人。蓮くんが載っていたからだ。
「愛、大丈夫?」
「大丈夫じゃないよ! また、会えるのかな?」
莉愛は私の今までの恋愛を全て、知っている。
これをきっかけに、思いを伝えられるといいな。
その日は、莉愛と一緒に大学を見学した。
「大学って広いね!」
私は莉愛と一緒に階段を下りていた。莉愛が感心したように言った。
「十階もあるよ⁉」
「莉愛、はしゃぎすぎだよ!」
莉愛が先に階段を下り終り、廊下に着いた。
「だってだってだって」
私は早く莉愛のもとに行こうとした。その時だった。
ドン!
私は階段から誰かに押されたのだ。
「危ない!」
すぐ後ろにいた人が私の手を握り、助けてくれた。
た、助かった……。よかった……。
私はお礼を言うために顔をあげた。
お礼を言おうとした時に、助けてくれた人から人が来ているのは(愛には)見えなかった。
「あ、ありが!!!!!」
な、なななんと!! 助けてもらった人とキスをしてしまったのだ。
でも、なぜ、されたのか分からなかった。
助けてくれた人はすぐに離れてくれた。
離れた後に気付いた。人が通って行ったのだと。
きっと、その人が助けてくれた人にぶつかり、キスをしたのだろう。
「ごめん、大丈夫だった?」
助けてくれた人の顔を見た。
私は驚いた。
だって、だって、蓮くんだったから。
え? え?
私は信じられなかった。
ずっとずっと、会いたいと願っていた人に会えたから。
でも、キスをするとは思ってもいなかった。
さっきのキスは嬉しかったが、こんなハプニングでキスをしてしまって、申し訳ないという気持ちだった。
第一、蓮くんは嬉しくもないし、私のことを覚えてなさそうだった。
まぁ、そりゃあ、覚えているわけがないな……。
「あ、大丈夫です。た、助けてくれてありがとうございました。今度、お礼させてください」
「いいよ。お礼なんて」
「愛!」
私を呼んだのは莉愛の声。
あ、莉愛がいること、すっかり忘れてた。
莉愛は私と蓮くんがいるところまで階段を上ってきた。
「愛、大丈夫だった?」
「大丈夫だよ! 莉愛、ありがとう!」
莉愛は助けてくれた人を見て、「愛を助けてくれて有ありが……っ、蓮くん⁉」と、少し大きな声で言った。
「え? そうだけど……」
「愛、もしかして、蓮くんと⁉」
「莉愛、見てた?」
「そりゃあ、見えるでしょう……」
「恥ずかしい……」
私は顔が真っ赤になってると思う。本当に恥ずかしかった。
蓮くんは申し訳なさそうに「あの……」と言った。
「あ、はい」
「何で、俺を知ってるんですか?」
莉愛は「ホームページ!」と元気な声で言った。
「あ……ホームページ……」
蓮くんはひとりで頷いていた。
「あの、蓮くん!」
私は勇気を出して、喋りかけた。
「何?」
「え、えっと……あの……お、お礼がしたいので、連絡先教えてくれませんか?」
「お礼、いいよ。別に」
「え、でも、させてください!」
「そう? じゃあ、連絡先教えるから、後で連絡して」
「あ、ありがとうございます」
「これ、俺の」
蓮くんのスマホのキューアールコードを私はよみ撮った。
ほ、本当に蓮くんと連絡先、交換できた。
「じゃあ、俺、これから授業だから。そろそろいくね。また!」
「あ、本当に助けてくれてありがとうございました」
「うん。じゃあ」
蓮くんは、そのまま階段を下って行った。
蓮くんが見えなくなったあと、私たちも帰り始めた。
そのとき、莉愛が嬉しそうに「愛、よかったね」と笑顔で言った。
「え?」
「『え?』じゃないよ! 蓮くんと再会して、キスして!」
「もう!! やめてよ。莉愛!」
「だって、嬉しかったんでしょ?」
「う、うん。再会できてよかった」
「本当に良かったね」
「莉愛、ありがとう!」
こうして、私は大好きな人と再会したのであった。
でも、その思いは伝えられなかった。
伝えたくても、喋ったこともないし、接点がなかった。
学校も違う、学年も違った。
でも、ただひとつだけ一緒だったのがある。それは、習い事。
習い事で、蓮くんに一目惚れしたのがこの恋のはじまりだった。
いつものように、喋らず、見つめているだけの日々。
でも、蓮くんはモテモテで告白ばかりされていると、友人に聞いたことがある。
そんな蓮くんに比べれば、私なんて告白されたことすらない。
こんな私が蓮くんに告白したって断られるだけ、って思っていた。
断られても、諦めれないかもしれないから、思いを伝えられなかった。
そんなある日、突然、蓮くんは姿を消した。
友人に聞いたところ、引っ越すから、習い事をやめたのだと教えてくれた。
でも、ずっと蓮くんに会いたいと思っていた。
想いを伝えておけばよかったと、後悔する日々だった。
それから、九年後。
私は大学生になった。
今でも、蓮くんのことは忘れていない。
だって、ずっと好きだから。
私は今日、大学に行く。昔からの親友・莉愛も同じ大学。だから、心強い。
あぁ、どんな人に会えるかな。私は楽しみで仕方なかった。
大学に着き、莉愛と話していた。
「ねぇ、愛」
「ん? 何?」
「今更なんだけど、私、知っちゃったんだ」
「何を知ったの?」
「ちょっと待って」
莉愛はスマホを触り出した。
知っちゃったって、何を知っちゃったんだろう……。
「これ、見て」
見せられたスマホを見た。そこには、大学のホームページが写しだされていた。
「これが、見てほしいもの?」
「そうだよ。もうちょっと下の方を見て……」
「下の方?」
私はスマホを操作し、スクロールした。
私は一瞬、時が止まったのかと思った。
それくらい、すごい衝撃だった。
そう。そこには私の好きな人。蓮くんが載っていたからだ。
「愛、大丈夫?」
「大丈夫じゃないよ! また、会えるのかな?」
莉愛は私の今までの恋愛を全て、知っている。
これをきっかけに、思いを伝えられるといいな。
その日は、莉愛と一緒に大学を見学した。
「大学って広いね!」
私は莉愛と一緒に階段を下りていた。莉愛が感心したように言った。
「十階もあるよ⁉」
「莉愛、はしゃぎすぎだよ!」
莉愛が先に階段を下り終り、廊下に着いた。
「だってだってだって」
私は早く莉愛のもとに行こうとした。その時だった。
ドン!
私は階段から誰かに押されたのだ。
「危ない!」
すぐ後ろにいた人が私の手を握り、助けてくれた。
た、助かった……。よかった……。
私はお礼を言うために顔をあげた。
お礼を言おうとした時に、助けてくれた人から人が来ているのは(愛には)見えなかった。
「あ、ありが!!!!!」
な、なななんと!! 助けてもらった人とキスをしてしまったのだ。
でも、なぜ、されたのか分からなかった。
助けてくれた人はすぐに離れてくれた。
離れた後に気付いた。人が通って行ったのだと。
きっと、その人が助けてくれた人にぶつかり、キスをしたのだろう。
「ごめん、大丈夫だった?」
助けてくれた人の顔を見た。
私は驚いた。
だって、だって、蓮くんだったから。
え? え?
私は信じられなかった。
ずっとずっと、会いたいと願っていた人に会えたから。
でも、キスをするとは思ってもいなかった。
さっきのキスは嬉しかったが、こんなハプニングでキスをしてしまって、申し訳ないという気持ちだった。
第一、蓮くんは嬉しくもないし、私のことを覚えてなさそうだった。
まぁ、そりゃあ、覚えているわけがないな……。
「あ、大丈夫です。た、助けてくれてありがとうございました。今度、お礼させてください」
「いいよ。お礼なんて」
「愛!」
私を呼んだのは莉愛の声。
あ、莉愛がいること、すっかり忘れてた。
莉愛は私と蓮くんがいるところまで階段を上ってきた。
「愛、大丈夫だった?」
「大丈夫だよ! 莉愛、ありがとう!」
莉愛は助けてくれた人を見て、「愛を助けてくれて有ありが……っ、蓮くん⁉」と、少し大きな声で言った。
「え? そうだけど……」
「愛、もしかして、蓮くんと⁉」
「莉愛、見てた?」
「そりゃあ、見えるでしょう……」
「恥ずかしい……」
私は顔が真っ赤になってると思う。本当に恥ずかしかった。
蓮くんは申し訳なさそうに「あの……」と言った。
「あ、はい」
「何で、俺を知ってるんですか?」
莉愛は「ホームページ!」と元気な声で言った。
「あ……ホームページ……」
蓮くんはひとりで頷いていた。
「あの、蓮くん!」
私は勇気を出して、喋りかけた。
「何?」
「え、えっと……あの……お、お礼がしたいので、連絡先教えてくれませんか?」
「お礼、いいよ。別に」
「え、でも、させてください!」
「そう? じゃあ、連絡先教えるから、後で連絡して」
「あ、ありがとうございます」
「これ、俺の」
蓮くんのスマホのキューアールコードを私はよみ撮った。
ほ、本当に蓮くんと連絡先、交換できた。
「じゃあ、俺、これから授業だから。そろそろいくね。また!」
「あ、本当に助けてくれてありがとうございました」
「うん。じゃあ」
蓮くんは、そのまま階段を下って行った。
蓮くんが見えなくなったあと、私たちも帰り始めた。
そのとき、莉愛が嬉しそうに「愛、よかったね」と笑顔で言った。
「え?」
「『え?』じゃないよ! 蓮くんと再会して、キスして!」
「もう!! やめてよ。莉愛!」
「だって、嬉しかったんでしょ?」
「う、うん。再会できてよかった」
「本当に良かったね」
「莉愛、ありがとう!」
こうして、私は大好きな人と再会したのであった。