伝説の『姫』。現在、地味子Aとして潜入中!
3.知り合いが出来ました。
「今日は転校生が来ました。
それじゃあ、入ってきて。」
廊下で待っていると、先生の落ち着いた声が聞こえてくる。
「はい」
私はそう返事をし、ガラッ…と扉を開けた。
クラスを横目で見ると、私に奇妙なものを見るかのような視線で見てくる人達が何人も。
というか、クラスの全員。
女の子も男の子よりは人数が少ないようだけど…、女の子達からも妙な目で見られている。
…やっぱ、歓迎はされてないよね。
「亜月乃空です。
よろしくお願いします。」
そう笑ってみせると…
予想通り、みんな興味がないような顔をしている。
それどころか…
「…え、あれが転校生?」
「え…めっちゃ地味子〜…」
「満点通過なんだろ?
真面目そーな見た目してるしな…」
見下したような目。
クスクスと小さな笑い声。
それでも荒々とした教室に響き渡る。
…大丈夫。
─あんなの、ずっと見慣れてる。
私は1人、少しの力で握っていた手を更に強めた。
「はい皆さん静かに。
亜月さんの席はそこね。」
「はい。」
先生の目線の先の空いた席に座る。
「それではこれでHRを終わります。
皆さん次の準備をしてください。」
はーい。と殆ど女の子が返事をして、先生は教室を去っていった。
…1時間目…なんだったっけ…
そう思い出していると「ねぇ」と後ろから声をかけられる。
振り返ると、キラキラとした童話から飛び出してきた王子みたいな男子が、私を見ていた。
「…えと、私?」
聞き返すと、その男子はクスッと笑った。
「うん。君のこと。
満点通過だったんでしょう?凄いね。」
「えっと…あ、ありがとう…。」
本当は褒められるべきことじゃない。
大目玉を食らうべき満点だ。
…でも、
ずっと容姿と試験結果を笑ったりしている人ばかりだった。
…褒めてくれたのは、この人だけかもな。
そう思うと、少し可笑しく思えてきて。
少しフフッと心の中で笑った。
「俺は皇 輝弥。
このクラスの学級委員だよ。」
「そうなんだ!よろしくね。」
名前は情報とは一致しないから、大丈夫そう。
…でもこの人は…少し警戒した方が良さそうかも。
なんだか…少し狂気的な気配がする。
底打ちの見えない、不思議な気配。
「…僕が気になる?」
「え?あ、優しそうだなぁ…って」
見透かしたような目に一瞬たじろいでしまう。
そのまま思っていたことを口に出す。
「…。」
すると目を少し見開いて私を見る皇くん。
え、私いま、何か変なこと言ったかな…?
「そっか、嬉しいな。」
…気のせい…?
「もし良かったら、今日の中休みに俺がこの学園、案内しようか?
転校したばかりならこの学園広くて迷いやすいでしょ?」
「いいの?」
本当は滝くんと打ち合わせたかったけど…
今はこの人が気になる。
「もちろん。」
ニコッと笑う皇くん。
わ…本当に王子様みたいな人…。
「皇ー。
次の授業の教材、運んでくれるかー?」
「あ、はーい。
…それじゃあまた後でね。」
「うんっ」
そう言って呼ばれた先生の方へ歩いていく皇くん。
──皇 輝弥くん。
優しい、正義の味方みたいな人。
…あの人は、大丈夫かもしれない。
私はまだ、知らなかった。
──彼の心内に秘めた、正体を。
それじゃあ、入ってきて。」
廊下で待っていると、先生の落ち着いた声が聞こえてくる。
「はい」
私はそう返事をし、ガラッ…と扉を開けた。
クラスを横目で見ると、私に奇妙なものを見るかのような視線で見てくる人達が何人も。
というか、クラスの全員。
女の子も男の子よりは人数が少ないようだけど…、女の子達からも妙な目で見られている。
…やっぱ、歓迎はされてないよね。
「亜月乃空です。
よろしくお願いします。」
そう笑ってみせると…
予想通り、みんな興味がないような顔をしている。
それどころか…
「…え、あれが転校生?」
「え…めっちゃ地味子〜…」
「満点通過なんだろ?
真面目そーな見た目してるしな…」
見下したような目。
クスクスと小さな笑い声。
それでも荒々とした教室に響き渡る。
…大丈夫。
─あんなの、ずっと見慣れてる。
私は1人、少しの力で握っていた手を更に強めた。
「はい皆さん静かに。
亜月さんの席はそこね。」
「はい。」
先生の目線の先の空いた席に座る。
「それではこれでHRを終わります。
皆さん次の準備をしてください。」
はーい。と殆ど女の子が返事をして、先生は教室を去っていった。
…1時間目…なんだったっけ…
そう思い出していると「ねぇ」と後ろから声をかけられる。
振り返ると、キラキラとした童話から飛び出してきた王子みたいな男子が、私を見ていた。
「…えと、私?」
聞き返すと、その男子はクスッと笑った。
「うん。君のこと。
満点通過だったんでしょう?凄いね。」
「えっと…あ、ありがとう…。」
本当は褒められるべきことじゃない。
大目玉を食らうべき満点だ。
…でも、
ずっと容姿と試験結果を笑ったりしている人ばかりだった。
…褒めてくれたのは、この人だけかもな。
そう思うと、少し可笑しく思えてきて。
少しフフッと心の中で笑った。
「俺は皇 輝弥。
このクラスの学級委員だよ。」
「そうなんだ!よろしくね。」
名前は情報とは一致しないから、大丈夫そう。
…でもこの人は…少し警戒した方が良さそうかも。
なんだか…少し狂気的な気配がする。
底打ちの見えない、不思議な気配。
「…僕が気になる?」
「え?あ、優しそうだなぁ…って」
見透かしたような目に一瞬たじろいでしまう。
そのまま思っていたことを口に出す。
「…。」
すると目を少し見開いて私を見る皇くん。
え、私いま、何か変なこと言ったかな…?
「そっか、嬉しいな。」
…気のせい…?
「もし良かったら、今日の中休みに俺がこの学園、案内しようか?
転校したばかりならこの学園広くて迷いやすいでしょ?」
「いいの?」
本当は滝くんと打ち合わせたかったけど…
今はこの人が気になる。
「もちろん。」
ニコッと笑う皇くん。
わ…本当に王子様みたいな人…。
「皇ー。
次の授業の教材、運んでくれるかー?」
「あ、はーい。
…それじゃあまた後でね。」
「うんっ」
そう言って呼ばれた先生の方へ歩いていく皇くん。
──皇 輝弥くん。
優しい、正義の味方みたいな人。
…あの人は、大丈夫かもしれない。
私はまだ、知らなかった。
──彼の心内に秘めた、正体を。

