【改稿版】彼女はエリート外交官の求愛から逃れられない

「あれ、ロンドンアイっていうんですね。夜にキラキラしてますよね」

「明日の夕方から一緒に乗ろう。ロンドンが一望できるらしいよ」

 彼はタクシーに私を乗せると、ウエストエンドへと言った。

「ウエストエンドということはこれから観劇ですか?」

「そう。夕方からのイブニングチケットがある。選んで入ろう。それなら座っていられるだろう」

 その後、彼と『オペラ座の怪人』を飛び込みで観た。

 とても素晴らしくて興奮した。藤堂さんはそんな私を見て嬉しそうだった。

 二人とも正装していたし、まるで夢のような時間だった。

 素敵な男性とデートしている錯覚におちた。

 気づくと私は素敵な彼の横顔をそっと見つめてしまっていた。

 見終わってからピカデリーサーカス近くで軽く食事をした。

 ピカデリー広場は遅い時間にも関わらず、広場の噴水とエロス像の周りの階段に人が大勢座っているのがタクシーからもよく見えた。

 彼は今日も私をホテルまで送り帰って行った。
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