【改稿版】彼女はエリート外交官の求愛から逃れられない
「煽っただろう?僕なら痛くてもいいとか言った」

「……!」

「可愛い。真っ赤だ。何時の便だっけ?」

「14:30です」

「まだ、朝の5時だから……」

「あの、シャワーをお借りしても?」

 お化粧も落としていない。ドロドロだし、入りたかった。

「わかった。でもあと一時間だけつきあって……」

「玲さん……」

「今度は最高に優しくする。一回だけだからね」

 彼は私に軽く口づけると、私を抱いたまま布団にもぐった。

 その後、シャワーを借りた。

 彼は鼻歌を唄いながらキッチンで軽い朝食を作っている。

 彼は眠った私を残して、夕べのうちにシャワーを浴びていた。

「琴乃、着替えをここにおいておくからね」

「ありがとうございます」

 シャワーから出ると、そこにはレモンイエローのリバティプリントのワンピースが置いてあった。びっくりした。

「これ!え?!どうして……玲さん!」

「ずっとこれを見ていたよね。だから僕からプレゼントすることにしたんだ」

 サイズはぴったりだった。鏡に映る自分を見て驚く。

 表情が柔らかい。私、昨日のことで変わった?

 好きな人から初めてサプライズのプレゼントをもらった。

 彼が好きという気持ちがあふれ、顔に出ている。

 どうしよう、抑えられない。自分が自分でなくなりそうだった。

 リビングに入った私を見た彼はとても嬉しそうに笑った。

「すごくかわいいよ、琴乃。よく似合う。ほらおいで」

「ありがとうございます……でも、買ってもらってばっかり……」

「好きな人にはいくらでもあげたいものだよ。それに僕は琴乃から夕べ特別なものをもらった。お金に換えられないものだ。君の一生に一度しか使えない大事なものじゃないか」

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