初恋を拗らせたホテル御曹司は癒やしの女医にだけ激愛本能を滾らせる
だからこそ告げた言葉だったのに、遥奈の予想は零によって覆される。
遥奈の言葉を聞き届けた零は、怖いぐらい真剣な表情へと切り替わった。
そうして、遥奈を強い眼差しで見つめつつ、揺るぎのない強い意志のこもった声音で言葉を紡ぐ。
「だったら、諦めたりしない。諦められるわけないよ。過去に何があったか知らないし、知りたくもないけど。傷ついたままの貴女を放ってなんておけないよ。そんな体質治してあげるから、俺のこと信じてよ」
まさか、そんな言葉が返ってくるとは思わなかった遥奈は、酷く驚くと同時に、心はぐらぐらと揺れていた。
怖いという気持ちと、もしかしたらという期待感と、そこまで想ってくれているのだという喜びとが、綯い交ぜとなり、葛藤していたのだ。
そこに、零から核心を突く言葉が放たれる。
「答えられないってことは、迷ってるってことだよね」
「……だって……もしまた……」
ポロリと零れた言葉にも、遥奈の揺れる心情が表れていたのだろう。
零はすかさず不埒な提案を仕掛けてくる。