雨が降る日はジャスバーへ ――歌姫の告白――

第5話 雨の告白

「条件を出されたんだ。それは男と縁を切ること。相手さんが言うには、菫の切ない歌が気に入ったのに、男がいると邪魔らしい。西田が強く頼んだけど、条件は譲れないみたいだ。メンバー全員は、菫が嫌なら断っても後悔しないと決断した。ゆっくりで良いから考えてくれないか」

 何も言えないまま電話を切った。
 
残酷すぎだよ。夢を選ぶか、恋を選ぶか。
 
このきっかけを機に、ジャズバーに行くことはなくなった。行ってしまえば、流れに預けてしまうと、思えたから。
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