大変な物を拾ってしまいました
朝になり、起きるとアイガーは私の横で眠っている。

私は起きて朝の準備を済まして、兄さんの朝ごはんを作った。

朝ごはんを済ましてアイガーへの魔力も与えてから私とアイガーは村へ行った。

仕事を貰いに行くのだ。

飲食店の皿洗いや配達、店番などをこなしてその日のお金を貰う。

本当は、どこかの旅のパーティーに混ぜてもらうのが1番稼げるのだが、魔獣師はなかなか募集がない。

魔術は少し使えるが…戦いで使えるレベルじゃない。

村の掲示板を見てため息をついていると、男の人たちに声をかけられた。

「やぁ!君…。どこかのパーティー希望?魔術師かな?」

「いえ…。魔獣師です。まだ見習いで…。」

「そうなんだ!良かったらウチに来ない?」

「え!?良いんですか?」

「あぁ。一応、テストさせてもらうけど…。」

「ぜひお願いします!アイガー!やった!頑張ろうね!」

アイガーは乗り気ではないようだ。

「アイガーお願いね!私、どうしても旅に出たいの!経験いっぱい積んで立派な魔獣師になりたいの!」

アイガーは、ハイハイというのが聞こえるような態度だ。

そして村外れの広い森の入り口に来た。

「俺たち、結構、名の知れたパーティーなんだ。だから実力が無かったら落とすから。」

「はい!」

「じゃあ誰いく?タッパ行く?」

「俺?」

「お前が誘ったんだ。剣士様?」

「オッケー。じゃあ俺がいくわ。その代わり俺が1番だからな。」

「良いよ。」

「よし。じゃあ、その魔獣で戦うんだね。どのくらいなのか試してみよう。こっちから行くよ。まずはその魔獣に攻撃を受けさせてみて。いくよ!正義の剣よ!クロスクロー!」

小さな光の球がアイガーに当たる。

アイガーは、今、何かしたか?と言わんばかりだ。

「は?効いてない?なかなかやるね。じゃあ、クロスクローラウンド!!今度は、最上位だ!」

何も起こらない。

「も、もしかして同一系魔獣なのかも…。君から仕掛けて良いよ。」

「は、はい!アイガー!ブラックスピード!」

アイガーが、飛び出して剣士様の腕を食いちぎった。

「うわぁぁぁぁぉ!!」

「え?」

「あ!ごめんなさい!」

「ケニー!回復を!」

「こんなの無理よ!」

「ご、ごめんなさい!アイガー再生!」

アイガーは、このままで良いんじゃないのか?みたいな顔をしている。

「ダメ!再生!」

アイガーは仕方なしに再生を使う。

すると剣士様の腕を元に戻した。


「お、おい、大丈夫か?」

「あ…あぁ。ケニーの回復魔術より完璧だ。」

「そ、そうなのか?」

「あぁ。しかも強い…。アイツ誘うぞ。俺たちもっと有名なパーティーになれる。」

「あぁ。」

「テストは終わりだ。」

腕をちぎぅてしまうなんてダメだよね…。

「合格だ。ぜひうちのパーティーに入ってくれ。」

「本当ですか!?ありがとうございます!」



私は家に帰り兄さんに先ほどの事を告げた。

「兄さん。私、剣士様達と旅をすることに決まったの。明日、旅立ちます。」

「あ?旅?お前バカか?じゃあ俺の生活費どうすんだよ!ダメだ。」

「もう決めたの。私はアイガーと一緒に世界を回って強くなりたいの!」

「どうしても出て行くんならさぁ…最後にヤラせろよ。」

「え?」

「お前の身体使わせろよ。どうせ。そいつらに身体使って仲間に入れてもらったんだろ?だったら良いじゃねぇか。おい。そのバカ猫ここに繋げろ。」

そう言うと、兄さんは、いつもの2倍はある太さの魔獣用の鎖でアイガーを繋いだ。

兄さんは私を押し倒して服を破いた。

「ずっとヤリたかったんだよ。このバカ猫が邪魔してくるせいで何も出来なかったんだ。俺の身体知ったら、旅に出たいなんて言わなくなるんじゃねぇか?」

胸を痛いくらいに揉まれてキスしようとして来た所をアイガーが兄さんの首に噛みついた。

「うぎゃぁぁぉぁぁぁ!!!」

兄さんの首から血飛沫が飛び散る。

そして力無く私の身体の上に倒れ込んだ。

「い、嫌ぁぁぁぁぁぁ!!!!に、兄さん!!ア、アイガー!戻して!お願い!再生して!」

しかし、アイガーは何も動かない。

「兄さんが死んだら、私、アイガーと一緒に居れなくなっちゃう!」

ピクッとしたアイガーが、仕方ないという感じで再生を行った。


「うわっ!!!で、出ていけ!俺の前から消えろ!」

私たちは、急いで荷物を纏めて逃げるように出て行った。


「アイガー…。兄さんと最悪の別れになっちゃった…。今晩、どうしよう…。森で野宿しよっか…。」

私はアイガーといつも修行をしている所で重なって眠ることにした。

< 2 / 18 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop